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技術・日常 ブログ

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    Go を書いたことがある人なら、Goroutine というワードを耳にしたことがあるかと思います。Goroutine とは、Go で並行処理を実現するための軽量なスレッドのことです。Goroutine は一般的なカーネルスレッドと比較して、非常に軽量かつ効率的なスケジューリングが可能です。今回のブログでは、Go ランタイムの仕組みを覗き Goroutine が '軽量スレッド' と呼ばれる理由についてまとめてみたいと思います。

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    ネットワーク経路上のルータ(ソフトウェアルータ)をはじめとし、ロードバランサやキャッシュサーバ等のミドルウェアは、特に高いパケットレートを処理する必要があります。 これらのシステムは、膨大なパケットを迅速かつ効率的に処理するために、物理および論理の両方で高いパフォーマンスが要求されます。ネットワークトラフィックの処理は、コンピュータシステムにとって非常にリソース集約的な作業であり、高パケットレート環境下では CPU に掛かる負荷が非常に大きくなってきます。 ネットワークミドルウェアでは、多数のクライアントからの要求を捌くために、マシン内の処理に起因する負荷を効率的に分散・軽減させる必要があります。アプリケーションをマルチコア環境でスケールさせる際、CPU 負荷が特定のコアに集中することでシステム全体のパフォーマンスが低下する場合があります。 この問題を解決するため、Linux ネットワークスタックの NAPI や NIC のオフロード機能が、CPU の割り込み処理を効率化し、パフォーマンスを最適化する上で重要な役割を果たします。また、マルチコアスケーリングを効果的に実現するためには、NIC の RSS やカーネルの RPS/RFS といった機構も活用する必要があります。 これらの技術により、パケット処理を複数の CPU コアに分散させ、システム全体のパフォーマンスを最適化することが可能です。今回のブログでは、高パケットレート環境下において膨大なリクエストデータを捌くために Linux カーネルが取った対策について紹介したいと思います。

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    このブログは『RaspberryPi で構築する Bare-Metal Kubernetes』のエコシステム編です。 準備編では、機器類の準備、セットアップ、各種 OSS の選定と全体設計について紹介しました。 また、構築編では Kubernetes クラスタを構築し、アプリケーションをデプロイして MetalLB で公開しました。エコシステム編では、より本番環境に近い Kubernetes の運用を目指すべく、モニタリング基盤と ArgoCD による GitOps を整備したいと思います。

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    このブログは『RaspberryPi で構築する Bare-Metal Kubernetes』の構築編です。 準備編では、機器類の準備、セットアップ、各種 OSS の選定と全体設計について紹介しました。構築編では、セットアップした RaspberryPi に Kubernetes をインストールして Control-Plane 1 台、Data-Plane 3 台のクラスタを構築し、アプリケーションをデプロイして公開してみます。 本記事では MetalLB の仕組みについても簡単に紹介します。

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    クラウドネイティブ に注目が集まる昨今、コンテナオーケストレーションツールとして Kubernetes がデファクトスタンダードな基盤技術となっています。 Kubernetes を用いることで 宣言的な設定(Declarative Configuration)に基づいたアプリケーションのデプロイ、管理、運用の自動化、スケーラビリティの確保等を実現することができます。Kubernetes によりサービス運用の効率化や高度な自動化を実現できますが、内部のアーキテクチャは非常に複雑なものになっており、コンピュータサイエンスの基本的な知識も必要になります。 運用に際して、インフラエンジニアやクラスタの管理者は Kubernetes の内部コンポーネントの詳細や、その挙動を熟知しておくことが重要です。Kubernetes の有名な学習リソースの一つに Kubernetes The Hard Way というものがあります。 これは、手作業で一からクラスタを構築して Kubernetes の内部構造への理解を深めるというコンテンツです。Kubernetes The Hard Way では、主に GCP の Compute Engine を用いますが、今回は RaspberryPi をベースにベアメタルでクラスタを構築してみました。 いわゆる『おうち Kubernetes』というやつです。今回は、RaspberryPi で Kubernetes をセルフホスティングする方法について 『準備編』『構築編』『エコシステム編』 の 3 編にわたり紹介したいと思います。 準備編では、機器類の準備、RaspberryPi の初期設定をします。 また、Kubernetes の構築に必要となる各種 OSS の選定や、ネットワーク構成およびインフラ全体の設計について固めます。

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